阪神の18年ぶりの優勝はで決まり、大いに盛り上がった。僕も球場で観戦し、試合後はの特番のためにの祝勝会場に移動。岡田監督のもさせてもらい、深夜4時に帰宅するまで「アレ」改め「優勝」の喜びを分かち合った。やっぱりは勝たなアカン。勝てばすべてが報われると、つくづく思った。

にはよくを聞かれるが、去年の・村上のような傑出した選手がいないので難しい。野手の方は切り込み隊長として引っ張った近本と、全試合で4番に座った大山が候補になる。とはいえ、近本も打率3割を切っていて、しかも50盗塁に届きそうなならまだしも、30いくかいかないかでは微妙。大山も最多の四球数は立派やけど、も打点も佐藤輝より少ないので推しにくい。となると、記者の投票も投手の方に集まりやすいかも。

　投手でに推すのは岩崎になる。湯浅が6月に抹消されてからは守護神の座を最後まで守り続けた。たまに打たれることもあったけど、次の試合ではきっちり抑えた。一喜一憂せずのように表情を変えずに投げる姿が頼もしかったし、安定して締めたことで陣が好調をできた。も感動的やった。今年7月に28歳の若さでのため亡くなった同期ののを携えていた。横田への思いも岩崎の活躍の原動力になったはず。を争っていた中日・の戦線離脱もの追い。を獲れば票が。

　でも、優勝の最大の立役者は間違いなく岡田監督。去年まで貧打に打線が粘り強くつながるようになったのは、を固定したことと、査定

　それにしても11連勝でのはすさまじい勢いやった。が想定以上の早さで減って業者の優勝が間に合わなかったほど。優勝経験のない選手ばかりやけど、2位との差が開いていたからを感じている様子はまったくなかった。何度も優勝を経験した僕らでも絶対に負けられない戦いではガチガチだったのに、岡田監督は「どこと優勝争いしてるの？」と余裕の発言をしていた。このように今回は優勝争いの大一番というのがなかった。

　でも、この独走が今後の短期決戦では不安要素となる。個人の争いがあるとはいえ、としては優勝翌日からはヒリヒリしたものがなくなった。のはからで、一度緩んだ気持ちを締め直すのは簡単ではない。を勝ち上がったは勢いも出てくる。岡田監督は中に「普通に戦えばいい」と常々言ってきた。負けられない大一番でも貫けるかがとなる。

（ふくもと・）：に阪急に入団し、通算3安打、5盗塁。引退後はと阪神で打撃コチ、2軍監督などを歴任。、入り。現在は、、で解説。